人の価値観は原体験でしか変わらない

2020.07.19

今日は「原体験と価値観」について話したいと思います。

 

僕が運営するアスリート特化型オンラインサロン『BASE×MET』では、東南アジアのスポーツ少年・少女たちを日本に招待して、日本のスポーツ文化に触れさせてあげようという『ボーダレス・アジア』と名付けたプロジェクトを行っています。

この『ボーダレス・アジア』と称した未来活動プロジェクトを立ち上げた経緯に、今日のコラムタイトルである「原体験」という言葉が密接に関わってきます。

 

当初、この『ボーダレス・アジア』というプロジェクトの目的は、東南アジアの子どもたちに「教育機会」や「スポーツ用品」を提供するという何とも安易な発想に行き着いていたんですね。

 

ただ、僕は凄くモヤモヤしていたんです。

 

というよりも、全然ワクワクしなかった。

 

だから「それは一体なぜだろう」と色々と考えてみた結果僕の中で見つかった答えがあって、それが何だったかと言うと、僕は「偽善者」になりたくなかったんですね。

 

どういうことかというと、つまり僕は、貧乏を経験したこともない自分が「貧しい子どもたちのために!」とか、声高らかに良いこと宣言しちゃっている自分がダサいと感じていたんです。

 

なぜなら僕は、その子たちの気持ちが本当の意味で理解できていないから。

 

だから、もしもこのままプロジェクトを進めた時に『ボーダレス・アジア』の活動について一歩踏み込んだ質問をされたら、僕は嘘をつかなければいけなくなる。

 

だから、「これは方向性として違うな」と、心の声に素直に従って結論づけました。

 

その上で、どんな活動をしたら自分に嘘をつくこと無く、貧しい国の子どもたちにスポーツを通じたハッピーをプレゼントできるかを考えてみたんですね。

 

それで、行き着いた答えが「日本にその子たちを招待しよう!」というものでした。

 

これが何故かというと、僕自身の過去に焦点を置き換えてみた時に気付いたことがあって、それは貧乏を経験したことのない僕が、過去に旅行や仕事で訪れた国っていうのが「先進国」や「新興国」がメインだったということでした。

 

つまり僕は無自覚に「日本よりも技術的に優れた文化を持つ国」に魅力を感じていた可能性があったんじゃないかな、という仮説がここで生まれたんですね。

 

逆にインドのガンジス川とか、中東の緊張状態にある国とかに行きたがる人も一定数いますが、僕の中にそれらの国に訪れようというモチベーションは過去に一切なかったんです(興味はありましたが)。

 

でも、例え「先進国」や「新興国」であったとしても、その国に訪れた時に僕の中で何もインスピレーションを感じなかったといえば、それは全く無かったんです。

 

例えば、ニューヨークのマンハッタンでビジネスの中心地ウォール街を訪れた時には感動しましたし、シンガポールやベトナムといった自分の中で「後進国」という位置付けだった国が、むしろ日本よりも進んだ経済や文化を持っていたことを目の当たりにした時には印象が140度くらい変わった経験があります(140度は相当凄い)。

 

 

そして、それらの「先進国」や「新興国」を訪れて経験した強烈な〝原体験〟が、間違いなく僕が今持っている「見る目の基準」をつくっていて、それを人は「価値観」といいますよね。

 

つまり、僕が伝えたいことというのは、「先進国に行く」という経験が強烈な〝原体験〟になって、人の価値観を変えることは十分に可能性としてあるし、その〝原体験〟の積み重ねによって形成されたその人の価値観がその人の行動を決めるわけなので、スポーツ界の未来を変えるには、その分スポーツを通じた強烈な原体験を多くの子どもたちにプレゼントしてあげれば良い。

だから、進んだスポーツ文化を知らない東南アジアのスポーツ少年・少女たちに、「日本のスポーツ文化を見せてあげたいな」と思ったんです。

 

おそらくそっちの方が、日本っていう豊かな国のおじさんが来て「はい、これあげる」ってボールを渡されるよりも、「日本のスポーツ文化は凄かった!」という、本人たちにとっての強烈な〝原体験〟にその経験は変わるだろうし、何より僕も自分に嘘をつかなくて良い。

 

でも、そうやって現地の子どもたちと仲良くなって、彼ら彼女らの本当の気持ちに対して僕が心から理解を示せた時に、僕はまた新しい提案ができるような気がするんです。

 

だから、最初のスタートを「日本に招待する」にしました。

 

スポーツ界において日本は何かと自分の国のことを「スポーツ後進国」と自虐しますが、僕からしたら日本は少なくともアジアの中ではNo.1のスポーツ先進国だと思いますし、間違いなく日本のJリーグやNPB(プロ野球)やトレーニング施設とかを現地の子どもたちに見せてあげれば「日本のスポーツ文化は凄い!」って感動すると思います。

 

もちろん「見せ方」にこだわって、より良い〝原体験〟をプレゼントしてあげることは大事なのは大前提として。

 

でも、そうやって日本の進んだスポーツ文化に触れて、スポーツに対する見る目の基準が高まった子どもたちがアジア圏に増えていくことで、10年・20年という長い目で見た時にはその子たちが将来的に自国のスポーツ文化の発展に貢献するようなこともあるかもしれない。

 

その時に彼ら彼女らの心にあるのは、きっと「あの時見た〝日本のスポーツ文化〟に追いつこう」という気持ちなんだと思います(そうなれば嬉しいですね)。

 

そうやって、日本がリーダーとなってアジア全体で「スポーツ文化を盛り上げよう」という活動が、近い未来にアメリカやヨーロッパに並び立つスポーツ文化圏をアジアで実現することにつながっていくことを期待して、僕はこの活動を体重かけて進めていきたいと考えています。

 

スポーツで世界の絆が一層深まれば素敵ですよね。

 

ということで、今日は「原体験と価値観」についてでした。

 

※画像をクリックすると『BASE×MET』の世界にリンクできます。

 

森裕亮(オンリーワンCEO)

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